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今週のまとめ2月8日から2月12日の週

配信日時:2010/02/13 (土) 07:40

8 日からの週、市場の関心はギリシャ救済策に集まった。11日のEU首脳会議で、ギリシャを救済する方向性についての合意はみられたが、具体的な方策につい ては来週以降の決定に持ち越された。また、米国関連では、バーナンキFRB議長の議会証言文書で、準備預金の付利や公定歩合引き上げの示唆など、出口戦略 に一歩踏み出す内容があった。大雪で米政府機関が4日にわたって活動を休止、経済指標予定が延期されるなどのハプニングもあった。週末にかけては、中国が 今年2回目の金融引き締めを発表した。今週堅調に推移した株式市場や商品市況を冷やす場面があった。為替市場はユーロ売り主導で、ドル高・円高圧力がみら れた。ユーロドルは1.35台と9ヶ月ぶり安値水準へと下落した。ユーロ円は121円台まで軟化した。その他主要通貨はレンジ取引となり、ドル円は89円 から90円台、ポンドドルは1.56台中心の推移が続いた。資源国通貨は商品高などで、堅調な動きをみせていた。終盤は、米国の3連休や次週の中国の旧正 月を控えて静かな取引だった。

(8日)
東京市場は、全般に小動きでの週明けとなった。週末のG7ではギリシャの財政赤字問題について討議されて模様だったが、市場の不透明感は払拭されていな い。ただ、世界経済の景気回復に対する期待感も根強く、為替市場は動きにくい展開だった。ドル円は89円台前半、ユーロ円は121円台後半での取引が続い た。スワン豪財務相は銀行の預金や社債に対する政府保証の解除を3月末から開始することを明らかにした。世界経済が回復する中、必要性がなくなったためと している。ただ、市場の反応は目立たなかった。豪ドル円は77円台前半での揉み合いだった。
ロンドン市場は欧州のソブリン・リスクを巡る思惑に上下動。ロンドン勢の参加当初はPIIGS諸国(財政基盤の弱いユーロ加盟国の総称:ポルトガル、イタ リア、アイルランド、ギリシャ、スペインの頭文字をとったもの)とドイツの国債スプレッド(利回り格差)が縮小したため、リスク選好型の取引が優勢だっ た。しかし、早朝の取引が一巡すると欧州株は伸び悩み、為替市場では円売り圧力が後退した。昼過ぎにはギリシャ公務員労組(ADEDY)がギリシャ労働総 同盟(GSEE)と共同で今月24日に大規模なストライキを行う可能性があると発言。これをきっかけにギリシャの財政不安が再燃し、ユーロ円は121円台 後半、ポンド円は138円台後半、ドル円は89円台前半まで反落した。ユーロドルは1.36台前半から1.37台前半での往来相場で、上値が押さえられて いた。
NY市場は、全般に動きが落ち着いた。ギリシャ情勢など不安材料を抱えるなかで、米株式市場をにらんでの神経質な展開だったが主要通貨のレンジは狭く、急 速な動きは一服。ドル円は89円台前半、ユーロドルは1.36台半ばから1.37近辺にかけての揉み合いが続いた。クロス円も、ユーロ円121円台後半か ら122円台半ば、ポンド円139円近辺から139円台後半での往復だった。原油や金など商品市況は前週までの急激な下げから反発。米株式市場は一時上げ に転じる場面もあったが、終盤は軟調に推移した。ダウ平均は9900ドル割れ目前で引けた。この動きに、オセアニア通貨やカナダドルは重苦しい動きだっ た。NZドル /ドルは0.68台前半、ドルカナダは1.07台前半へとドル買いが優勢だった。ただ、パニック的なリスク回避の動きや重要な経済指標の発表もなく、全般 的には静かな動きだった。

(9日)
東京市場は、リバウンドの動きとなった。前日のNY株が大幅下落となったものの、旧正月を目前にしたアジア株が上昇し、リスク回避の動きも一服した。 ショートカバーからユーロ円は122.70近辺、豪ドル円も77.80近辺まで買い戻された。ドル円は89円台半ばでの膠着状態だった。早朝にトリシェ ECB総裁がEU会合への出席のため、中央銀行総裁会議が開かれているシドニーを1日早く繰り上げて帰国するとの報道が伝わったが、市場での反応は目立た なかった。
ロンドン市場は、ギリシャの救済期待でリスク回避色が後退した。ユーロドルは1.37近辺から1.37台後半、ユーロ円は122円台半ばから123円台半 ばまで上昇。ユーロ円が主導する形で円はジリ安となり、ドル円は89円台半ばから89円台後半、ポンド円は139円台半ばから140円台前半、豪ドル円は 77円台半ばから78円台半ばまで値を上げた。東京早朝に、豪州訪問中のトリシェECB総裁が当初の予定より1日早く帰国し、11日に開催されるEU首脳 会合に出席すると報じられた経緯がある。市場ではギリシャなど財政赤字国に対する支援策が協議されるとの憶測を呼んでいた。ギリシャ関連の高官発言も相次 いだ。ギリシャ財務相は財政赤字削減に自信をみせた。EU委員長は最近のユーロ安をけん制、など。
NY市場は、ギリシャ救済報道で、リスク選好ムードが一気に広がった。ユーロドル主導で、ドル安・円安、株高、商品高、債券安の動きだった。NY市場序盤 はやや不安定な動きから始まった。主要な米経済指標の発表を欠くなかで、市場の関心はギリシャ問題に集まった。ノボトニー・オーストリア中銀総裁はギリ シャ救済にECBは介入できない、と発言。また、米格付け会社フィッチが英国のトリプルAのリスクを指摘、ポンド売りとともにユーロも売られる場面があっ た。前日の反動から堅調に始まったNY株式市場も、マイナスに転じる動きをみせた。しかし、市場のムードを一転させたのが、独与党筋の発言だった。ドイツ 政府がギリシャ救済に原則合意した、との報道にユーロが一気に買われ、株式市場にも買いが強まった。ユーロドルは1.37台前半から1.38台半ばへ、 ユーロ円は122円台半ばから124円台乗せへと急伸。この動きに伴ってドル安・円安の反応が広がった。1.56割れとなっていたポンドドルも1.57台 前半へと上昇、ポンド円は139円台前半から141円台乗せまであった。ダウ平均は200ドル超高で1万ドル台を回復、原油先物は2ドル以上買われて74 ドル台に乗せた。その後、ドイツ政府筋から、ギリシャ救済決定に関する報道は根拠ない、と否定発言があり、円高・ドル高に進む場面もあった。しかし、リス ク選好ムードは根強く、円安・ドル安水準を維持した。

(10日)
東京市場は、揉み合いから始まったが、次第にリスク回避の動きが強まっていった。仲値にかけて円安が先行し、ドル円は90円台を回復する場面があった。し かし、午後にかけては、ギリシャ救済を巡る動きを見極めたいとして円買いに転じて89円台後半へと戻した。ユーロ円は124円台へと買われた後は、123 円台前半へと反落した。全般的には小動きに終わった。
ロンドン市場は、ポンドが値動きの主役だった。ロンドン早朝はポンドドルが1.56台半ばから1.57台半ば、ポンド円が140円台半ばから141円台半 ばまで上昇するなど買いが優勢だった。この日発表された12月の英鉱工業生産が前月比0.5%と、市場予想の約2倍の伸びを示したことが好感された。た だ、英中銀の四半期インフレ報告でポンドの値動きは反転した。成長見通しが下方修正され、インフレ率が目標(2%)を下回る可能性が示された。追加緩和期 待を織り込む形でポンドは急反落、ポンドドルは1.57台半ばから1.56台前半、ポンド円は141円台半ばから140円台前半まで値を崩した。この間、 ユーロポンドは 0.87台半ばから0.88台前半まで買われ、ポンドはほぼ全面安だった。キング英中銀総裁は会見で、これ以上の国債購入がないと結論付けるには時期尚早 と、追加緩和に含みを残していた。また、ギリシャ関連の情報が錯綜したが、ユーロドルは1.37台半ばから1.38台前半、ユーロ円は123円台前半から 123円台後半で振幅するなど方向感は乏しかった。
NY市場は、ドル買いが先行した。NY市場序盤は米貿易赤字が予想以上に拡大したことを受けてリスク回避の動きだった。ドル円は89円台後半での揉み合い から89.25レベルまで軟化、ユーロ円は123円台後半から122円台後半へと下落した。ポンド円は一時123円台前半ときょうの高値から約2円の大幅 安になった。バーナンキFRB議長の証言草稿が公表されると株が一気に売られて、ドル買いが強まった。ドル円は90円乗せへと反発、ユーロドルは1.36 台後半、ドルカナダは1.07台乗せとなった。クロス円は円高水準で神経質に推移した。しかし、この動きが一巡すると次第に株式市場が下げ幅を縮小、一時 上げに転じる場面もあった。ドル円は90近辺で高止まり、クロス円は反発した。ユーロ円は123円台後半、ポンド円は140円台後半まで買い戻されてNY 序盤の下げを消した。10年債入札は応札倍率が前回を大きく下回り、債券売り・利回り上昇となった。ドル買いの反応も見られたが、これは一時的なものに留 まった。終盤にかけては株式は小幅安、為替も値動きが落ち着いた。ポンドはキング発言が尾を引いて軟調、カナダドルは原油高で堅調に引けた。ギリシャ支援 に関しては仏政府筋からの支援表明があったものの、具体的な支援策については明示されず、11日のEU首脳会議待ちに。

(11日)
東京市場は、「建国記念日」のため休場だった。アジア市場で発表された豪雇用統計が予想外に強く、利上げ期待が台頭、豪ドル買いが進んだ。雇用者数は前月 比5.27万人増と、市場予想の1.50万人増を大幅に上回る伸びを示した。増加幅は過去3年間で最大。失業率は前回の5.5%から 5.6%に悪化すると見込まれていたが、5.3%と予想外の低下を示した。豪ドル円は78円台後半から80円近辺、豪ドル/ドルは0.87台後半から 0.88台後半まで値を上げた。
ロンドン市場は、ギリシャ救済を巡る不透明感でユーロが軟調だった。ユーロドルは1.37台後半から1.37台前半、ユーロ円は124円近辺から122円 台後半まで下落、ユーロポンドは0.88台前半から 0.88台半ばへの上昇を経て、0.87台後半まで失速した。きょうはドイツ、フランス、ギリシャの首脳会談後、欧州がギリシャ支援で合意に達したと報じ られたが、詳細は公表されなかった。正式な救済案は来週15日の財務相会合に持ち越される可能性もある。欧州のギリシャ支援は財政再建の徹底が条件。メル ケル独首相は、ギリシャが置き去りにされることはないと述べる一方、ギリシャに財政再建の徹底を求めていた。
NY市場は、ギリシャ問題をめぐってユーロ相場が主導権を握った。前半はEU首脳会議でのギリシャ救済策への不透明感からユーロ売りが強まった。会議が終 了し、ギリシャ救済の方向性で合意したと表明されると、株式や商品が堅調に推移、ユーロが買い戻された。ただ、具体策の発表は来週に持ち越され、ある程度 の不透明感は残った。ユーロの戻りは限定的だった。序盤に発表された米失業保険申請件数は44万件と市場予想より改善したが、反応は限定的だった。市場の 関心はEU首脳会議でのギリシャ救済案の提示に集まった。ユーロはロンドンタイムから売りが先行し、きょうは具体策が合意されなかったと報じられると一段 安になった。ユーロドルは一時1.36割れ、ユーロ円は122円近辺まで売り込まれた。ただ、市場には救済が合意されてギリシャ財政赤字削減と市場の混乱 収拾への強い意志が表明されたことを評価するムードもあった。米株式市場や商品市況が持ち直し、ダウ平均は100ドル高、原油先物も75ドル台へと反発。 ユーロ売りも徐々に解消された。ユーロドルは1.37近辺へ、ユーロ円は122円台後半へと買い戻された。ただ、ユーロの戻りはロンドン高値からの半値水 準までに留まった。カナダドルやオセアニア通貨など資源国通貨はリスク選好の流れに乗り、上昇が目立った。豪ドル円は80円近辺、カナダ円は85円台半ば へと上昇した。ただ、ドル円は89円台後半で揉み合い、値動きから取り残されていた。

(12日)
東京市場は、円がジリ高だった。ドル円は89円台後半から半ばへ、ユーロ円は123円近辺から122円台前半へと軟化した。米国債の償還・利払いに絡んだ 円買い・ドル売りが警戒されていた。ユーロドルは1.37近辺から1.36台半ばへと押し戻された。また、早朝に発表されたNZ小売売上高が予想外の弱さ を示したことから、NZドル売りが強まった。市場の流動性にかける時間帯とあってNZドルが急落、NZドル/ドルは0.70台前半から0.69台半ばへ、 NZドル円は63円近辺から62円台半ばへと売られた。NZドル売りが他の主要通貨にも円買い圧力となった模様。また、米国3連休を控えて調整が先行する 面もあった。
ロンドン市場は、中国の金融引き締め発表で円買いが強まった。金融引き締めの発表前はドル円主導で円安が進行。ドル円は89円台後半から90円台前半、ポ ンド円は140円台後半から141円台後半、豪ドル円は79円台後半から80円台半ばまで上昇した。NZドル円は62円台後半から63円台前半まで買わ れ、弱い小売売上高を背景とした東京市場での下げを回復した。市場ではドル円で本邦投資家の買いが観測されていた。ただ、日本時間19時ごろ、中国人民銀 行が25日付で預金準備率を0.50%引き上げると発表すると、市場の雰囲気は一変した。クロス円を中心に円買いが加速し、ドル円は89円台半ば、ポンド 円は140円割れ、豪ドル円は79円割れまで急落した。ドル円以外ではドル買いが根強く、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで総崩れとなった。NY勢の参加が 近づくと、ドル円が90円台を回復するなど円買いは一服したが、金融引き締め発表前の水準を回復するには至らなかった。中国の金融引き締めとほぼ同じタイ ミングで、EU筋が来週の財務相会合でギリシャ支援の具体案は出ない見込みと発言したこともリスク回避的な円買いやユーロ売りの反応を誘っていた。ユーロ 円はドル円主導の円安局面でも上値が重く、後半の円高局面で123円付近から121 円台前半まで急落した。ユーロドルは1.36台後半から1.35台前半まで急落した。ユーロ圏の第4四半期GDPが予想ほどの伸びではなかったことや、引 き続きギリシャ救済への不透明感が払拭できない点もユーロ安材料だった。また、ユーロスイスが急伸する場面があり、スイス中銀の介入観測が流れた。スイス 中銀はコメントを差し控えていた。
NY市場は、ロンドン市場で進んだユーロ売りが一服、米国の3連休を控えて模様眺めムードが強まった。序盤はロンドンタイムに中国が金融引き締め措置を発 表した余波からリスク回避ムードが強かった。欧州株や米株先物が軟調だったことや、具体的なギリシャ救済策の発表が来週に持ち越されたことも相場の重石に なっていた。しかし、米小売売上高は市場予想を上回ると円売りの反応をみせ、ドル円は90.40レベル、ユーロ円122.90近辺まで上昇した。この動き は一時的に留まり、NY株式市場が軟調に始まり、ダウ平均が160ドル安となる動きに、今後は円買いに転じた。ドル円は90円割れ、ユーロ円は122円割 れまで反落。しかし、その後は株式が下げ渋り、ナスダックが上げに転じる場面があった。来週月曜日は米プレジデントデーの祝日で、NY市場は3連休とな る。1時過ぎからは値動きが緩慢になり、模様眺めになっていった。ドル円は90円近辺、ユーロドルは1.36近辺で落ち着いた。なお、ミシガン大学消費者 信頼感指数・速報値は市場予想を下回ったが、市場は反応しなかった。また、NY市場でもユーロスイスが1.47台へと急伸する場面があったが、スイス中銀 はコメントを差し控えた。
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今週のまとめ2月1日から2月5日の週

配信日時:2010/02/06 (土) 08:00

2 月最初の週は、リスク回避の動きが強まり、円高およびドル高が進行した。
1月後半から引き続きギリシャやポルトガルなど南欧諸国の財政赤字拡大、信用不安 がリスク投資を圧縮させた。ドル円は88円台半ば、ユーロ円は121円割れ、ポンド円は138円台まで円高が進行した。
また、渦中のユーロドルが1.35 台、ポンドドル1.55台へと下落し、ドル高も強まった。英欧政策金利は予想通りの据え置き。
英中銀は資産買取枠の拡大を休止したが、今後の拡大余地も示 唆された。
トリシェECB総裁は3月会合で出口戦略について方針を決めると表明した。
サプライズだったのが豪中銀の政策金利据え置きで、市場の利上げ予想 を覆した。
豪ドル売りを強めるきっかけとなり、豪ドル円は76円台、豪ドル/ドルは0.86台まで下落した。
米経済指標はISM製造業景況指数など改善傾 向を示すものもあったが、週末の米雇用統計では非農業部門雇用者数が市場予想を下回る改善に留まり、引き続き景気回復には慎重論もみられた。

(1日)
東京市場は、神経質な振幅だった。早朝に円高に振れた。
英タイムズで英金融サービス機構長官が、キャリー取引の規制を示唆する発言が報じられたことが材 料。
ドル円は90円割れへと下落した。
ただ、仲値にかけては90円台前半を回復し、その後は揉み合いとなった。ユーロ円は124円台半ばへ下落後は125 円台を回復する動きがみられた。
また、ドル相場は狭いレンジでの揉み合いで、ユーロドルは1.38台後半、ポンドドルは1.59台半ばでの推移だった。
な お、中国の製造業PMIは予想をやや下回ったが市場は反応薄だった。

ロンドン市場は、ユーロポンドが値動きを主導した。
ロンドン時間午前の取引でユーロポンドは0.87近辺から0.87台後半まで急伸。
この流れが波及し、 ポンドドルは1.59台後半から1.58台半ば、ポンド円は144円台前半から143円近辺まで下落した。
市場では今週開催される英金融政策委員会 (MPC)で資産買い取り枠(量的緩和)の拡大が検討されるとの見方や、本日のロンドンフィックスで大口のユーロ買いポンド売りが持ち込まれるとの噂が話 題となっていた。また、1月の英製造業PMIは予想外の改善を示すなど英経済の回復を示唆する内容だったが、ポンド買いの反応は一時的だった。
ポンド以外 の主要通貨は方向感に乏しく、ドル円は90円台、ユーロ円は125円台でのレンジ相場だった。

NY市場は、円安・ドル安が進行した。
序盤に発表されたISM製造業景況指数が予想を大きく上回ったことで、株高・商品高、債券安などリスク選好の動きが 広がった。
オバマ大統領の予算教書では雇用創出と財政赤字削減が目標として掲げられ、無事通過した。
序盤に発表された1月ISM製造業景況指数は58.4 と市場予想を大きく上回り、約5年半ぶりの高水準となった。
市場はリスク選好の動きを強め、ダウ平均は100ドル超の上昇、商品市況も上げ幅を拡大した。
為替市場では円売りの反応が強まった。
ドル円は90円台前半から一時90.94レベルまで上昇。
ユーロ円は125円台半ばから126円台半ばへ、ポンド円 は143円台後半から144円台後半へと水準を上げた。また、ドル安傾向もみられ、豪ドル/ドルは0.88台前半から0.89台乗せへと上昇した。
ただ、 中盤からは株式市場は高止り、ドル円は90円台後半の揉み合いが続いた。
朝方発表された12月米個人支出は前月比0.2%上昇、個人所得は前月比0.4% 上昇だったが、市場の反応は薄かった。

(2日)
東京市場では、豪ドルが急落した。
この日の豪中銀金利発表で予想外に政策金利が据え置かれたことが背景。
金利発表と同時に公開された声明文でも、これまで の利上げの影響に関する情報が今のところ限られていることから、しばらく金融政策を維持する、としたことも豪ドル売りに拍車をかけた。
豪ドル/ドルは 0.89台前半から0.87台後半へ、ポンドル円は81円台前半から79円台半ばへと大きく下げた。
その他の通貨にも円高やドル他kの動きを波及させたが 動きは限定的だった。
ドル円は90円台後半での振幅に留まった。
ユーロ円は126円台半ばから126円割れとなったが、その後は126円台半ばへと戻し た。
英FT紙で亀井郵政金融担当相が、ゆうちょ銀行の投資対象を米国債へと広げるべき、との報道に円売りが入る場面もあったが、一時的な動きに留まった。

ロンドン市場は、リスク回避色が後退したが、各通貨の値動きはばらばらだった。
ユーロが堅調で、ユーロポンドは0.87台前半から0.87台半ば、ユーロ ドルは1.39台前半から1.39台半ばまで上昇した。
ギリシャ債とドイツ債のスプレッド(利回り格差)が縮小するなどギリシャの財政再建を巡る懸念が後 退したことが材料。
一方、ユーロ円は126円付近から126円台後半で振幅するなど方向性に欠けた。
また、ポンドは英政局不安がリスクとなって軟調。
ポン ド円は一時144円近辺、ポンドドルは1.59近辺へと軟化した。
ドル円は90円台後半での揉み合いだった。

NY市場はリスク回避色が緩和され、ドル安の流れだった。
市場で注目されたボルカー氏の証言は無事通過した。
足元の懸念材料だったギリシャ国債の利回り上 昇が一服したことで、ユーロドルが堅調に推移した。
欧州株が底堅く推移したこともリスク回避色を緩和した。
NY株式市場は次第に上げ幅を拡大した。
米中古 住宅販売成約指数は市場予想通り、前月比+1.0%だった。ガイトナー米財務相の予算教書に関する上院証言はオバマ大統領の演説とほぼ同様の内容だった。
その後、未明にかけて報じられたボルカー氏の金融改革に関する上院証言も議員から賛同意見を得られて無事通過している。
NYダウは終盤にかけて 100ドル超の上昇、原油先物も77ドル台に乗せるなどリスク選好の動きが広がった。米政府の中小企業支援策の発表も好材料だった。
ただ、為替市場での反 応は限定的で、ユーロドルは1.39台後半、ポンドドルは1.59台後半へと上昇後は揉み合った。
ドル円は90円台前半で膠着した。
ユーロ円は序盤に 125円台後半に下落したあとは、126円台前半に戻しての揉み合い。
ポンド円も143円台後半を覗いたあとは、144円台半ばで揉み合った。東京タイム に大きく下落した豪ドルは底堅く推移。豪ドル/ドルは0.88近辺から0.88台後半へ、豪ドル円は79円台後半から80円台乗せまで買い戻されたが、東 京市場での下げを回復するには至らなかった。
また、フレアティー加財務相はG7で為替が議題になることは確実、と述べたが市場は反応しなかった。

(3日)
東京市場は、方向感に欠ける展開だった。
ドル円やクロス円は仲値公示を挟んで振幅した程度。
ドル円は90円台半ば、ユーロ円は126円台前半での取引だっ た。豪ドルは投資銀行系の売り観測があったことで軟調に推移し、豪ドル/ドルは0.88台後半から前半へ、豪ドル円は80円台前半から79円台後半へと下 落した。
ただ、動き一巡後は揉み合いへと移行していった。
12月の豪貿易赤字は市場予想を若干下回ったが、市場は反応薄だった。

ロンドン市場は往って来いの展開だった。
ドル円は東京市場の安値90.30レベルを割り込むと、90.10レベルまで下押しした。
ただ、90円近辺では押 し目買いも強く、ドル円はNY勢の参加前にロンドン早朝の下げを回復した。
ADP、ISMなど米経済指標を見極めたいとの見方もあり、下値攻めは失敗した ようだ。
クロス円はドル円に連れ安となる場面があったが、概ね堅調に推移した。
ユーロ円は126円台後半、豪ドル円は80円台半ばまで買われ、この日の高 値を塗り替えている。
ユーロポンドが0.87台前半から後半へと上昇した。
独欧のサービスPMIが良好だった一方、英国のサービスPMIは予想を下回り、 明暗を分けていた。
また、ユーロにとってはドイツとギリシャの債券利回り格差拡大が落ち着いたことも好感され、ユーロドルは1.40台を回復する場面が あった。

NY市場では、全般にドル買いが優勢だった。
序盤に発表された米ADP雇用者数は2.2万人減と市場予想より減少幅が少なかった。
ISM非製造業景況指数 は50.5と市場予想をやや下回ったものの、景気判断の基準となる50は上回った。
米長期債利回りが上昇してドル買いの動きを支えた。
NY 株式市場が軟調に推移したことも、リスク選好的なドル売りを巻き返す圧力になった。
ロンドンタイムにポルトガル債の利回りが上昇するなど、これまでのギリ シャに続く新たな欧州危機の動きがみられたこともユーロには重石だった。
ドル円は90.80-90の上値抵抗水準や91.00の節目を上抜けてストップ注 文が観測され、91.28レベルまで上昇した。
また、ユーロドルは 1.40台から1.39台半ば、1.39割れへと着実に水準を下げた。
ポンドドルも同様に1.60近辺から1.59割れへと、ほぼ一方通行で軟化した。
ク ロス円は往来相場で方向感がハッキリしなかった。
ロンドン序盤に円安の動きがあってからは、レンジ取引が続いた。
ユーロ円は126円台前半から後半、ポン ド円は144円台後半から145円台前半での振幅だった。
ガイトナー米財務長官の下院証言やバーナンキFRB議長の2期目就任の宣誓は無事に通過した。

(4日)
東京市場は、全般に小動きだった。
ドル円は仲値公示前後に上下動がみられたが91円近辺での揉み合いが続いた。
ユーロはユーロ圏諸国の財政赤字問題でユー ロがやや軟化する場面もあったが、値動きは限定的だった。
ユーロドルは1.38台後半、ユーロ円は126円台前半で推移した。
また、豪小売売上高が予想に 反して前月比マイナスとなったが、豪建設許可件数は予想以上に強かった。
豪ドルは0.88近辺で上下動がみられたが大きな動きにはつながらなかった。
NZ ドルは早朝に発表されたNZ失業率が7.3%と予想より大幅に悪化したことで急落。
NZドル/ドルは0.70台後半から0.69台後半へと下げた。ただ、 日中は0.69台後半で膠着していた。

ロンドン市場は、欧州通貨安が値動きを主導した。
英欧の金利発表前にユーロドルは7ヶ月ぶり安値となる1.3825レベル、ポンドドルは4ヵ月ぶり安値と なる1.5800レベルまで下落した。
市場では財政基盤の弱いPIGS諸国(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)を巡る懸念、英中銀が金融政策委 員会(MPC)で資産買い入れ枠の拡大に踏み切る見方がリスク要因として警戒された。
ただ、NY勢が参加する時間帯に入ると、欧州通貨安は一服した。
英中 銀はこの日、政策金利を0.50%、先週時点で上限に達した資産買い入れ枠を2000億ポンドで据え置くと発表した。
事実上の量的緩和休止宣言を受け、ポ ンドドルは1.5800付近から1.58台後半まで反発、事前に進んだポンド安が巻き戻された。
一方、ECBは政策金利を市場予想通り、 1.00%で据え置きとした。
市場では金利発表後のトリシェ総裁の会見が注目されていたため、ユーロ相場の反応は乏しかった。
ドル円は91円台前半から 90円台半ばへと軟化した。

NY市場は株安・商品安・債券高などリスク回避モードが強まり、為替市場では円高およびドル高が強まった。
ドル円は88円台半ば、ユーロドルは1.37台 前半まで下げる場面があった。
ロンドン市場からユーロ圏の信用不安が拡大した。
これまでのギリシャに加えてポルトガルやスペインの債券利回りが上昇、株式 が大幅安になった。
さらに、あすの米雇用統計を目前にして、米新規失業保険申請件数が48万件と予想以上に悪化した。
債券利回りが上昇するとともにNY株 式市場は大幅安になった。
NY各株価指数は2-3%超の下落となった。ダウ平均は引け際に1万ドルの大台割れもあった。
その他、ガイトナー米財務長官が中 国元の柔軟性向上が極めて現実的と述べたことや、バンカメ前CEOがNY州司法当局に提訴されたこと、金融規制法案への思惑などざまざまなリスク材料が重 なった。
ドル円は90円台半ばを割り込むと堰を切ったように売りが強まり、一時88.55レベルまで急落した。
クロス円もユーロ円は124円割れから 121 円台半ば、ポンド円は143円近辺から139円台前半まで急落した。
ドル買いの動きも広がった。
ユーロドルは1.38台半ばから1.37台前半へと着実に 値を下げた。豪ドル/ドルは0.88台から0.86台まで下げた。
序盤のトリシェ会見では出口戦略については3月の会合で決定すると表明されたが、ユーロ 相場の反応はなかった。

(5日)
東京市場では、ドル円やクロス円が小反発した。
実需の決済が集中するとされる5・10日だったこともあり、ドル円は仲値公示に向けて89円台後半への円 安・ドル高推移だった。
クロス円でも円が売られたが、昨日の急激な円高推移に対する戻りは限定的だった。
ユーロ円は122円近辺から123円近辺まで上昇 した。ユーロドルは1.36台後半まで下落し、昨日の海外市場から一段安。
ユーロスイスはスイス中銀の介入の噂もあり、250ポイント超の値幅で荒っぽい 展開だった。
また、オセアニア通貨は昨日からの安値圏での揉み合い。
豪ドル/ドルは0.86台後半、NZドル/ドルは0.68台後半での取引が中心だっ た。

ロンドン市場では、欧州通貨が売られた。ロンドン時間早朝の取引でポンドドルは1.57台半ばから1.56台半ばまで下落。
心理的節目の1.57台を割り 込んだことでストップ注文の執行が相次いだ。
ポンドドルの下げに追随する形でユーロドルも下げた。
ユーロドルは1.37台前半から1.36台半ばまで売ら れ、昨年5月以来の安値を記録した。
クレジット市場では財政基盤の弱いPIGS諸国のリスクプレミアムが高騰、ポルトガル、ギリシャ、スペインの国債保証 料が過去最高を記録するなどユーロ加盟国の財政不安が話題となっていた。
早朝の取引が一巡すると欧州通貨安は一服したが、米雇用統計を見極めたいとの見方 も強く、欧州通貨の買い戻しは限定的だった。
1月のカナダ雇用統計は雇用者数が市場予想(1.5万人増)を上回る4.3万人増、失業率が8.3%と市場予 想(8.5%)に反して改善するなど好調だった。発表後、カナダドルは買い優勢となったが、米雇用統計を控えて動きは限定的だった。
なお、ドル円は89円 台後半から前半へと軟化した。
欧州通貨でのクロス円下落に連動していた。

NY市場は、米雇用統計で相場が乱高下した後、米株や商品市況が大幅安となり、リスク回避色が強まった。
ドル円は88円台、ユーロドルは1.35台まで下 落する動きをみせた。
注目の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が2万人減と市場予想の1.5万人増には届かなかった。
一方、失業率は9.7%と予想および 前回の10.0%から大きく改善した。
米株先物が明確な方向性を示さずに振幅、為替市場も神経質に乱高下した。
ドル円は89円近辺まで急落した後は、 89.90レベルまでショートカバー。
その後は緩やかに89円台半ばへと戻す動き。クロス円も同様に振幅した。また、統計の年次改定で2007年12年か らの雇用者数の減少幅は840万人へと膨らんだ。
NY株式市場は取引開始後しばらくしてから下げ幅を拡大。
ダウ平均は一時9800ドル台前半まで下げた。
為替市場ではポルトガルの財政赤字拡大の懸念もあり、ドル高・円高の反応が強まった。
ドル円は一時88.80近辺へと下落、ユーロドルも1.3585レベ ルまで下値を広げた。
クロス円も、ユーロ円は120円台後半、ポンド円は128円台前半まで円高が進行した。
ただ、取引終盤には週末調整などで巻き返しが 強まった。
ドル円は89円台半ば、ユーロドルは1.36台半ば、ユーロ円122円台乗せへと反発した。
米株が下げ幅を急速に縮小してプラスに転じたことも 巻き返しを支援した。
しかし、今週全般の水準から見ると、引き続きドル高・円高水準での取引に終始している。
依然としてリスク回避色が払拭できない相場状 況だった。
G7についてはこれまでの報道以上のものは出ていなかった。

今週のまとめ1月25日から1月29日の週

配信日時:2010/01/30 (土) 08:00

25 日からの週は、前週に引き続きリスク回避色が支配的となり、ドル買いが一段と進行した。
前週はオバマ大統領が金融規制案を発表し、市場がネガティブな反応 を示していた。
今週は一般教書演説で雇用対策中心の施策が発表されが市場は反応薄だった。
米FOMCでは前回から若干の経済改善が示唆された。
市場を驚か せたのがホーニグ委員が反対票を投じたことだった。
これまでの、異例の低金利政策を長期的に維持、との文言に反対を唱え、ドル買いが強まる一因となった。
その他、リスク回避材料が目白押しだった。

引き続きギリシャ財政問題がギリシャ国債売りを誘い、ユーロ安材料となった。
また、日本の長期格付け引き下げ懸 念や英銀行システムの脆弱性の指摘など米格付け会社から各国に警鐘が鳴らされた。

中国株は引き続き金融引き締め懸念で軟化、米株式も予想以上に強い米 GDP速報に対し、売りで反応して週末を迎えている。

ダウ平均は年初来安値を更新して引けた。
ユーロドルは1.38台へと下落して、約半年振りのドル高水 準となった。
ドル円は89円台から90円台へと小幅上昇ししたが、クロス円全般で円高が進行した。
ドル高進行とともに、円高も強まった週だった。

(25日)
東京市場は、前週末の円高水準を受けての揉み合いだった。
ドル円は89円台後半から90円台前半、ユーロ円は127円台での振幅だった。
リスク回避的な ムードは根強かったが、一部報道で米大統領はバーナンキFRB議長の再任承認の確証を得たとされ、不透明感が後退する面もあった。
また、日銀金融政策決定 会合が始まり、金融緩和策拡大への思惑も出ていた。
豪ドルは堅調で、豪ドル円は82円手前まで上昇する動きをみせた。
中国株や商品市況が下げ渋り、本邦投 資家からの押し目買いが入った。

ロンドン市場は、円高一服で小動きだった。
欧州株式市場が底堅かったほか、米株価先物が堅調だったことで、円買い圧力はやや後退したものの値幅は狭かっ た。
ギリシャ国債への需要が旺盛と伝えられたことでユーロが買われたことが、全般的なドル売りへと波及する場面もあったが、値動きは限定された。
ユーロド ルは一時1.42近辺へと上昇したが1.41台半ばに落ち着いた。
週央からの重要イベントを控えて、週初は取引を手控えるムードが漂った。
ドル円は90円 近辺で揉み合い。
ユーロ円は127円台前半から128円乗せ、ポンド円も145円近辺から146円近辺へと堅調だった。

NY市場は、全般に動きが落ち着いた。
12月米中古住宅販売件数は予想を下回ったが、市場の反応は限定的で、NY株式市場は堅調に推移した。
前週から不透 明感があったバーナンキFRB議長の再任については、次第に支持派が増えつつあるとの報道に安心感が広がった。
オバマ大統領が中産階級への支援策を表明し たことも好感された。
ただ、マーケットはFOMCや米GDPの発表を週後半に控えて模様眺めだった。
ドル円は90円近辺での揉み合い。
ユーロ円は127円 台での穏やかな動きだった。
豪ドル円は81円台前半へと下押しする場面があったものの、81 円台後半へと戻している。
ユーロドルは1.4150レベルを挟んでの小幅な振幅に留まっている。
ポンドは前週末の売りが調整されて堅調だった。
ポンドドル は1.61台前半から1.62台乗せとなった。

(26日)
東京市場はリスク回避の動きが強まり、円高になった。
序盤は投信買いへの思惑もあって円売りの動きが先行した。
バーナンキFRB議長の再任がほぼ確実視さ れる中、株式市場を始め、各市場は落ち着きを示していた。
しかし、昼になって雰囲気は急変する。
中国人民銀行が一部の過剰融資をしている銀行に対して預金 準備率の引き上げを求め、本日から実施していることが伝わった。
中国株への警戒感から一気にリスク回避の動きが強まった。
90円台半ばへと上昇していたド ル円は89円台半ばまで一気に下落。
ユーロ円も 128円台半ばから126円台半ばへと一気に約200ポイント下落した。
日銀は政策金利およびその他の施策も据え置いた。

ロンドン市場は、東京市場で中国の追加引き締め実施が伝えられた流れから、リスク回避パターンの円高やドル高が継続した。
S&Pが日本の格付け見 通しを引き下げたことで円の値動きが荒っぽくなる場面があったほか、弱い英GDPを受けてポンドが売られた。
ドイツIfo景況感指数は予想を上回ったが ユーロ買いは限定的だった。
日本の格付け見通しについて、格付け会社のムーディーズやフィッチは見通しを据え置いた。
S&Pは今後2年程度で日本 の格下げがありうるとした。
ドル円は一時90円台前半まで反発したが、89円台前半へと押し戻された。
ユーロ円は126円近辺から127円台前半で激しく 往来した。
ポンドは軟調、ポンドドルは1.62台半ばから1.61近辺へと軟化した。
一方、ユーロドルは1.40台後半と安値水準で揉み合った。

NY市場は、ドル高・円高が一服したが、戻りは限定的にとどまった。
ドル円は89円台、ユーロ円は126円台の円高水準、ユーロドルは1.40台後半から など、ドル高・円高水準で取引が始まった。
序盤に発表されたS&Pケースシラー住宅価格は前年比が予想を下回り、米株は一時マイナス圏と不安定な 動きをみせた。
ただ、コンファレンスボード消費者信頼感が予想を上回ったことや、FHFA住宅価格指数も予想以上に回復したことで、次第にリスク回避色は 弱まった。
米株はプラス圏での推移が続いたが終盤には再び下げに転じるなど勢いに欠けた。
一時89.35レベルまで下押ししたドル円は89円台後半に落ち 着きどころを見出した。
ユーロ円は125円台後半から126円台前半へ、ユーロドルも1.4050割れ水準から1.41近辺へと反発した。
ロンドンで急速 に売られたポンドも下げ渋り、ポンド円は144円台後半へと収束していった。
ただ、東京市場の水準からは依然としてドル高・円高水準での取引だった。
金は 小幅高、原油は小幅安と商品市況はまちまちだった。

(27日)
東京市場は、円買いの動きが強まった。
中国への警戒感が依然として強く、ドル円・クロス円に見切り売りが加速していた。
地元紙の報道で、中国当局は市中銀 行に対して貸し出しを制限するよう要請したのみならず、1月に実施した貸出の一部について回収するよう命じているとの報道も出ていた。
ドル円は強いサポー トとなっていた89.30の水準を下抜け、89.15近辺まで下落。
ユーロ円も125.40近辺と下値模索の動きが続いた。
豪ドルは中国への警戒感が強 く、軟調な動きを見せていたが、きょう発表になった第4四半期の消費者物価(CPI)は予想を若干上回る内容となった。
市場の 2月利上げ期待が高まるなかで、きょうの結果はその期待を裏付ける内容となっている。
ラッド豪首相もラジオのインタビューで世界経済の回復とともに、豪金 利は上昇する可能性を示唆していた。

ロンドン市場では、ポンドが堅調に推移した。
センタンス英中銀委員のタカ派寄りの発言が手がかりとなったほか、月末絡みのポンド買いも入った。
特に背景は 見当たらなかったが、株式市場で下げ幅を削る動きもあり、リスク回避パターンの円買いやドル買いも後退。
今晩のFOMCを控えた調整も入った。
この日、セ ンタンス英中銀委員は、輸入やサービスの物価が強く上昇し続けるならばインフレターゲットの維持は困難、CPIの見通しにはかなり幅の広い不確実性がつき まとっている、ポンドはユーロに対して特に競争力が高い状態、などと述べた。
ポンドドルは1.61近辺から1.62台半ばへ上昇。
ポンド円も143円台後 半から145円台半ばへと買われた。
ドル円は89円台での小動きだった。

NY市場は、FOMC声明が注目された。
取引前半はリスク回避色がくすぶった。
ギリシャ債が急落したことや、米住宅指標の弱さが株安を誘った。
ドル円は 89円台前半、ユーロ円は125円台前半へと軟化した。FOMCをめぐって流れが急変する。
政策金利および声明の主要文言に変化はなかったが、ホーニグ委 員が異例の低金利を長期的に維持することに反対票を投じた。
また、市場の一部にあった緩和措置の延長も無かったことから、出口戦略へと一歩近づいたとの印 象を強め、ドル買いが強まった。
ドル円は89円台前半の揉み合いから90円乗せへ、ユーロドルは1.40台前半から1.40台割れへとドル買いが進行し た。
ドル円の上昇スピードがその他主要通貨に先行していた。
クロス円も円安方向へと水準を訂正、ユーロ円は125円台半ばから126円台前半へ、ポンド円 は144円台後半から145円台半ばへと上昇した。
株式市場はマイナス圏での神経質な取引が続いていたが、FOMC後は終盤にかけて堅調に推移した。
FOMC後はNY市場前半のリスク回避色は和らいだ。

(28日)
東京市場はリスク回避の動きが緩み、株式市場が上昇、円売りが優勢となった。
FOMC声明は特に大きな変化はなかったが、若干景気認識が上方修正された。
また、流動性供給の期間延長などの追加措置は講じられなかった。
ホーニグ委員の反対票が出口戦略への一歩との評価もあった。
そして、東京時間の午前に伝 わったオバマ米大統領の一般教書演説は雇用対策に重点が置かれた。
演説の3分の2以上を経済問題に費やし、市場には安心感が広がった。
ドル円は90円台前 半へと上昇、ユーロ円は126円台後半、豪ドル円は81円台半ばへと堅調に推移した。

ロンドン市場は、方向感に欠ける動きだった。
東京市場からの流れや、欧州株式市場が堅調だった。
ただ、値動きがはっきりとしたのは資源国通貨やポンドで、 全体的な方向感はぼやけていた。
本日は手がかりとなりそうな経済指標の発表や講演がなかったほか、月末のため積極的な売買は見送られた。
一方、ギリシャの 5年物CDSスプレッドは歴史的な高水準である400bpに達した。
ドイツとギリシャの10年債利回り格差も一本調子で広がり続け、ギリシャのユーロ加盟 後の最高水準となる393bpまで拡大した。
ユーロドルは1.40近辺から1.40台半ばでの振幅、ドル円も90円台前半から半ばでの揉み合いだった。
ポ ンドには大口買いが入り、ポンドドルは1.62近辺から1.62台後半へと上昇、ドルカナダは1.06台前半から1.05台半ばへと軟化した。

NY市場は、NY株式が軟調に推移し、円高・ドル高のリスク回避の動きだった。
S&Pが英金融システムの脆弱性を指摘したことからポンドが大きく 値を下げ、波乱の動きとなった。
序盤に発表された米新規失業保険申請件数、米耐久財受注は市場予想ほど改善しなかった。
NY株式市場はこれを受けて軟調に 推移し、ダウ平均は150ドル超の下落となる場面があった。
また、昨日に引き続きギリシャ国債が売られてユーロ売りを誘った。
ギリシャ首相は火消し発言に 回ったものの、EU諸国からの支援は不要と述べたことが、かえって市場に嫌気された面もあった。
ドル円は90円台前半から89円台後半へと下落。
クロス円 も全般に軟調で、ユーロ円は125円手前、ポンド円は145円割れへと大きく下げた。
ドル相場もドル高の動きで、ユーロドルは1.40台前半から1.39 台半ばへと下げる動きだった。
ドルカナダは1.05台後半から1.06台後半へと買われた。オセアニア通貨も同様に軟調だった。
特に動きが激しかったのが ポンド。
S&Pが英国の銀行システムはもはや最も低リスクではない、と指摘。
ポンドドルは1.62台半ばから1.61台前半へと大幅安になった。
ポンドはロンドン市場での上昇を消した。
終盤にかけてNY株式は下げ幅を縮小したが、為替市場での戻りは限定的だった。
また、バーナンキFRB議長の再任 が上院にて採決されたが、市場は反応薄だった。

(29日)
東京市場は、前日NY市場の流れを受けてリスク回避的な動きだった。
日経平均やアジア株が軟調推移だった。
インド中銀が金融引き締め措置を発表されことで インド株が急速に下落した。
ユーロにとっては引き続きギリシャ経済への不透明感が売りを誘った。
ユーロドルは1.39台前半まで下値を広げた。
ユーロ円も 125円割れへと下落して9ヶ月ぶりの安値水準で取引された。
ドル円は89円台半ばへと下げた後は89円台後半で揉み合った。
ギリシャ関連の報道が飛び 交ったが、一部にフランス・ドイツなどユーロ圏各国がギリシャ救済を検討と報じられたが、一方でドイツが救済案に難色を示しているとの報道もあった。

ロンドン市場では、米GDPの発表を控えてやや円安・ドル安方向に巻き返された。
ドル円は90円割れ水準から90円台前半へと持ち直した。
ユーロ円は 125円台前半から126円近辺へ、ポンド円は144円台後半から146円近辺へと買い戻された。
欧州株式が上昇して始まったことでリスク回避の動きが和 らいだ。
ドル相場もドル安方向への取引だった。
ユーロドルは1.39台後半へと反発後、1.39台半ばで揉み合った。
ただ、ポンドドルは引き続き1.61 台前半での取引と上値が重かった。

NY市場は、予想を上回る強い米第4四半期GDP速報値を受けてドル買いが強まった。
ドル円は一時91円手前、ユーロドルは1.38台後半へとドル高の推 移をみせた。
ただ、NY株式が次第に下げていったことで円買いの動きも広がって今週の取引を終えた。
序盤に発表された一連の米経済指標はいずれも強い結果 だった。
米第4四半期GDP速報値は5.7%増と市場予想を大幅に上回った。
米株先物が上昇し、円安の動きが広がった。
ドル円は90円台後半、ユーロ円は 126円台後半へと上昇した。
続くシカゴPMIやミシガン大学消費者信頼感指数・確報値も予想以上に改善した。
次第にドル買いの動きが優勢になった。ドル 円は91円手前まで上昇、ユーロドルは1.39台前半へと下げた。
NY株式市場は強い米経済指標を好感して買われたが、次第に週末調整に押されて下げに転 じた。
ドル円は90円台前半へと反落、クロス円も売り圧力が強まった。
ユーロ円は125円台前半へと下落。
ポンド円も146円近辺から144円台前半へと 大きく下げた。
豪ドル円も80円割れへと下落、ロンドン市場での上昇幅を吐き出した。
NY終盤にかけてもドル買い圧力が続いた。
ユーロドルは1.38台後 半、ポンドドルは1.60台割れへとほぼ一本調子で下げた。
ユーロドルは約半年ぶりの安値水準となった。
ドル買いには、強い米経済指標を受けた出口戦略の 早期化への思惑と、株安によるリスク回避のドル高の両面があったようだ。


今週のまとめ1月18日から1月22日の週

配信日時:2010/01/23 (土) 08:00

18 日からの週は、市場全般にリスク回避色が強まった。
ユーロ圏は引き続きギリシャ財政問題がユーロ売り圧力になった。
中国は2009年GDP成長目標8%台 を達成したが、金融引き締め観測が株価を押し下げた。
アメリカはオバマ大統領が銀行の高リスク投資を抑制することを目的に金融規制を強める提案を発表、米 株をはじめとして世界的な株安へと広がった。
背景にはオバマ政権への米国民の支持率低下があった。
株式と共に商品市況も崩れた。
為替市場では、円高・ドル 高の流れが続いた。
ドル円は89円台へと下落、ユーロドルは1.40台へと軟化する場面があった。


(18日)
東京市場は、朝方、前週末の海外市場の流れを引き継いで、ユーロ円主導でのクロス円売りが優勢となった。
ユーロは、メルケル独首相の辞任観測は当局の否定 で沈静化したが、ギリシャの財政赤字懸念などを受けての信認低下の流れが継続した。
ユーロ円は前週末NY市場の安値を割り込んで一時130円ちょうど近く まで売り込まれた。
対円だけでなく、対ドル、対ポンドでも下落し、ユーロポンドは昨年9月以来の安値をつけた。
ドル円は、ユーロ円を中心としたクロス円の 売りに押され、90円台後半の安値圏での揉み合い。
ただ、午後に入ると短期筋からポジション調整の買戻しもみられた。
日経平均は一時200円超の下落と なったが、ドル円相場の反応は鈍かった。

ロンドン市場では、ポンドが堅調に推移した。英欧エネルギー大手の提携・買収報道が手がかりとなり、ポンドが上昇した。
ユーロポンドはギリシャを中心とし たユーロ加盟国の財政懸念が引き続き重しとなり、昨年9月15日以来に0.88台を割り込んだ。
ただ、NY市場がキング牧師の誕生日で休場となる中、ユー ロドルは東京終盤の水準を引き継ぎ、1.43台後半で小動きだった。
円相場も方向感は限定的で、豪ドル円は豪ドル/ドルの上昇を背景にしっかりだったが、 水準を一時切り上げたポンド円が伸び悩むと全体的にクロス円の値動きは鈍った。
ドル円は90.60レベルと先週末の安値に顔合わせする場面もあったもの の、それ以上は下値を広げなかった。
この日、関係者の話として、仏公益事業会社GDFスエズが英国最大手の電力会社インターナショナル・パワー(IP)と の提携を検討していると伝えられた。英サンデー・タイムズは17日に仏GDFスエズが英IPに買収提案を行ったと報じていた。

NY市場はキング牧師デーのため休場だった。


(19日)
東京市場は、円買いが優勢だった。
株価が軟調に推移する中、連休明けのNY市場への警戒感もみられた。
ドル円は強いサポートとなっている90.35/40 水準を試す動きが見られた。
ユーロ円は一時130円近辺へと下落した。
会社更生法適用が予想される日本航空が燃料先物予約を解消せざるを得ないとの見方か ら、為替のドル買い予約も解消するとの思惑が広がっていた。
また、米シティーの決算を控えて、クレジット状況への懸念もあった。
一方、ポンドは堅調で、米 クラフトによる英キャドバリー買収が合意するとの観測があった。

ロンドン市場は、ドル高推移だった。
ギリシャの財政再建を懸念したユーロ安・ドル高の動きが全体に波及した。
今週から米企業決算が本格化する中、欧州株式 市場で銀行株が売られ、リスク回避的なムードもあった。
ユーロドルは1.44近辺から1.42台半ばへ下落した。
ポンドドルは強い英消費者物価指数を受け て1.64台半ばへと上値を伸ばす場面もあったが、ロンドンの昼にかけて東京朝方の1.63台前半の水準まで売り戻された。
円相場の方向感はまちまちだっ た。
対主要通貨でのドル高を背景にドル円は90円台前半から後半へと底堅い推移をみせた。
ただ、クロス円は、ユーロ円が130円台半ばから129円台後半 へ下落するなど方向感は定まらなかった。

NY市場は、リスク選好色が強まり、円安の動きが支配的だった。
一方、ドル相場は神経質な動きだった。
米シティの決算は4四半期ぶりの赤字だったが、NY 株式は堅調だった。
商品市況も堅調で、原油は引け際に79ドル台に乗せた。
円売りが優勢になり、ドル円は91円台乗せ、豪ドル円も84円台乗せなど、本日 の高値を付ける動きが相次いだ。
ユーロ円も反発、130円台を回復している。
取引中盤からは円安水準で、値動きが膠着した。
ユーロドルは1.42台半ばか ら1.43近辺、豪ドル/ドルは0.91台後半から0.92台半ばでの取引だった。
カナダ中銀は市場予想通り、政策金利を現行の0.25%に据え置いた。
声明ではこれまで通り、カナダ高をけん制する内容が盛り込まれている。
ドルカナダは発表を受けて1.0300レベルから1.0350近辺までドル買い・カ ナダ売りの反応を見せた。
ただ、その後は1.03台前半での取引に終始した。


(20日)
東京市場では、ユーロ売りが強まった。
ユーロドルは100ポイント近く売られ1.41台後半へと下落し4ヶ月ぶり安値水準となった。
1.42割れでのス トップ注文が観測された。
ユーロドルの急落局面ではドル円を除く主要通貨がドル高方向に振れた。
一方、ドル円は91円台前半での小動きだった。
豪消費者信 頼感は3ヶ月ぶりの上昇し、豪中銀による2月の追加利上げ観測を裏付ける内容と評価された。
しかし、豪ドルは中国の金融引き締め懸念に押され、豪ドル円は 84円台前半から83円台半ばまで下げた。
また、昼ごろには米マサチューセッツ州の上院議員補欠選挙で共和党が議席を失ったと報じられたが、反応は限定さ れていた。

ロンドン市場ではドル円を除き、ドルが全面高だった。
ギリシャなど加盟国の財政懸念を背景としたユーロ安・ドル高が継続したほか、中国人民銀行が個別の銀 行ごとに預金準備率の追加引き上げを要請したと報道されており、資源国通貨売り・ドル高の流れも続いた。
NZドルは東京早朝に発表された弱いNZ消費者物 価指数も蒸し返された。
カナダ消費者物価指数が弱かったことでカナダも下落。
ポンドは英失業保険申請件数が市場予想を上回る改善だったことでドル高の流れ にあらがう場面もあったが、全体的なドル高の動きは根強かった。
英中銀議事録は、政策金利、資産買取額ともに全員一致で据え置きだったため、手掛かりにな らなかった。
円相場は中国が追加引き締めに動きつつあることで、リスク回避の円買いが入った。
上海総合指数は3%超の下落だった。
ただ、ドル円は対主要通 貨でのドル高にサポートされ、91円近辺での推移が続いた。

NY市場では、株安・債券高のリスク回避の動きが強まり、ドル買い圧力が続いた。
特にユーロ売り・ドル買いが目立った。
ユーロドルは1.41の大台を割り 込み1.40台後半へと下落した。
09年8月以来のドル高・ユーロ安水準となった。ユーロにとっては昨日の独景況感が弱かったことや、引き続きギリシャや PIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)の財政悪化問題が、売りを誘った。
一方、リスク回避の円買い圧力が見られるなかで、NY序盤にドル 円は91.45レベルまで急反発した。
ファンドの動きとの観測。
ただ、ユーロ円や豪ドル円などクロス円では売りが優勢だったことから、ドル円の上昇は限定 され、91円台前半での揉み合いが続いた。
ダウ平均株価指数は200ドル超の大幅安となる場面があった。
一連の米金融機関決算はまちまちだったが、バンカ メが再び赤字決算になるなど力強さには欠けた。
米住宅指標では、住宅着工が寒波の影響で落ち込む一方、建設許可は予想以上に伸びた。
また、カナダ消費者物 価指数が予想を下回ったことで、カナダ売りが加速する場面もあった。


(21日)
東京市場は円安・ドル高に振れた。
海外市場で下落したクロス円が買い戻されたほか、ユーロドルの下げでドルが強含み、ドル円も上昇した。
ドル円は91円台 前半での揉み合いを経て、91円台後半へと買われた。
イベントでは中国の経済指標が注目された。
11時に発表された中国のGDPは前年比10.7%、中国 の小売売上高は前年比17.5%と概ね好調だった。
発表前後の取引では、ユーロドルが70ポイント近く下落するなど、ユーロドル主導でドル買いが進む場面 があった。
ユーロドルは1.40台後半まで下げ、5ヶ月ぶり安値を記録した。
市場では景気過熱に伴う中国の金融引き締め観測が浮上した。
ただ、金融引き締 めは持続的な経済成長を促すものと肯定的に受け止める見方もあり、評価は定まらなかった。

ロンドン市場では、ポンドが下落したほか、ドルが堅調に推移した。
ポンドドルは1.63近辺から1.61台前半へと下落。
大口のポンド売りが観測されたほ か、英マネーサプライM4が前月比で予想外に減少したことがポンド安材料だった。
ユーロ圏やドイツのサービス業PMI が弱かったことがユーロドルを圧迫した。
ユーロドルは1.41台前半から1.40台前半へと軟化。ただ、ユーロドルの下値1.4000ではかなりの防戦の 動きが予想されており、一段のドル買いの手がかりも乏しい中、ロンドン昼ごろにはドル高推移が調整された。
資源国通貨も対ドルで下落した後、下げ渋った。
ドル円は91円台半ばでの取引だった。

NY市場、ドル円が90円近辺まで下げるなどリスク回避の円買いが強まった。
オバマ米大統領が新たな金融規制案を発表したことで、米株が大幅安になり、各 市場にリスク回避色が広がった。
NY序盤はドル円、クロス円ともに欧州株高を受けてジリ高の動きだった。
新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったが、年 末を挟んだ時期の事務的な問題との見方で反応薄だった。
フィラデルフィア連銀景況指数は予想を下回ったが、米景気先行指数は予想を上回り、これも反応薄。
米株はオバマ大統領会見を控えて次第に売りが優勢になった。
米大統領は銀行の高リスク投資を制限する新たな金融規制案を発表。株式市場は金融株を中心に大 きく売られ、ダウ平均は200ドル超安になった。
リスクポジション圧縮の動きが進んで、急速な円買いとなった。
ドル円は91円台後半から90円手前まで、 ユーロ円は129円台から127円台前半まで急落した。
オセアニア通貨も軟調で、豪ドル円は83円台後半から81円台後半へと下落した。
ドル相場は神経質 に振幅した。
ユーロドルは1.40台前半へと下落後、1.41台前半へと反発。
一方、豪ドル/ドルは0.91台前半から0.90台前半へと下げ、戻りは鈍 かった。


(22日)
東京市場は、海外市場の流れを引き継いで円高が進んだ。
ドル円は1ヶ月ぶりに90円台を割り込み、89.80レベルまで下げた。
ユーロ円は127円台半ば から126円台半ば、ポンド円は146円台半ばから145円台半ばまで値を崩した。
ユーロ円は9ヶ月ぶりの安値を記録している。
市場ではオバマ米大統領が 20日に提案した新たな金融規制案が話題となっていた。
規制案では金融機関の自己勘定取引の禁止などリスク投資に対する制限が盛り込まれる見通し。
規制強 化でリスク投資が手控えられるとの見方が広がり、株式市場は大幅安になった。
ガイトナー米財務長官やサマーズ米NEC委員長は、米メディアとのインタ ビューで金融規制案は金融システム・リスクに対処するもので、(マサチューセッツ上院補選での敗北を受けた)政治的な配慮はない、と規制導入の重要性を訴 えていた。

ロンドン市場では、ポンドが急落したほか、リスク回避の円買いも見られた。
昨日オバマ米大統領が発表した金融規制案を巡って、マーケットは引き続き動揺し た。
規制強化の思惑の中心だったのがボーナス税を導入した英国で、この日はブラウン英首相のコメントも伝わり英国にも追加規制導入の思惑を広げた。
ブラウ ン英首相は、オバマ大統領の案は英国の目的に沿っている、米国の新金融規制案の詳細を待っている、各国で様々な金融規制が必要、と述べた。
ポンドドルは 1.62台半ばから1.41近辺へと急落、ポンド円も147円台から145円割れとなった。
ドル円やクロス円はロンドン朝方にかけて水準を切り上げたもの の、欧州株式市場で金融株への売りが強まると円買いが強まった。
ドル円は90円台半ばが重く、90円割れ水準まで押し下げられた。
ユーロ円も128円台を 回復する場面があったが、127円近辺へと反落した。
一方、ユーロドルは下げが一服、1.41台前半での揉み合いだった。

NY市場は、円高およびドル高水準での揉み合いだった。
米株はマイナス圏での推移が続き、前日発表されたオバマ大統領の金融規制強化案の影響が残ってい た。
ただ、為替市場では昨日のような急速な動きは影を潜め、比較的狭いレンジ取引となった。
ドル円は90円台前半から89円台後半へと軟化したが、東京市 場の安値水準89.80レベルはサポートされた。
ユーロドルは一時1.41割れとなったが、1.41台後半まで買い戻された。
ロンドン市場で大きく下げた ポンドドルも1.60台後半まで下押ししたあとは、1.61台前半に戻して揉み合った。
クロス円は米株がマイナス圏推移を続けたことで上値が押さえられた が、値動きは限定的だった。
ユーロ円は127円近辺から127円台後半、ポンド円は144円台後半から145円台後半での振幅が続いた。
カナダドルは弱い 小売統計を受けて軟調だった。
全般的には円高水準での取引が続き、リスク回避色が払拭されたわけではなかった。
来週のバーナンキFRB議長の再指名承認に 対する報道も多く、不透明感が広がっていた。



11日の週は、前半は中国、後半はユーロ圏が話題となった。

週初は前週末の米雇用統計が弱かったことでドル売りの動きがみられた。
中国人民銀行が銀行の預 金準備率を引き上げると発表した。
リスク回避色が強まり、円買い圧力が強まった。また、

後半はギリシャの財政再建策をめぐる不透明感が広がり、ユーロ売り 圧力が広がった。
独首相の辞任のうわさも飛び出した。
豪州は住宅関連に弱さがみられたが、雇用が一段と改善して2月利上げ期待が強まった。
為替相場は次第 に円高、ユーロ安、ポンド高の色合いを強め、ドル相場は方向性に欠けていた。
豪ドルは利上げ期待の割りには上値が重かった。株式が高値水準でする一方、商 品は売りに押された。


(11日)
東京市場は、成人の日のため休場。

ロンドン市場は、前半の取引はドル安・円安の動きが続いた。
ポンドドルは1.60台後半から1.61台後半へと大幅高、ユーロドルは1.45近辺の揉み合 いから小幅ながら高値を更新する動き。
クロス円も堅調で、ポンド円は148円台前半から149円台半ばへ、ユーロ円は133円台後半から134円台前半へ と上昇した。

前週末の米雇用統計が市場の予想ほどの改善を示さなかったことから、米利上げ期待が後退、低金利政策が長期化するとの期待からドル安の動きが 強まった。
この流れが週明け相場でも継続した形だった。
欧州株が堅調に推移、原油先物が84ドル近辺へと上昇したことも欧州通貨高・ドル安や欧州通貨高・ 円安の動きにつながった。
ただ、ドル円は92円台前半での揉み合いから92台後半へと上昇する場面があったが、再び押し戻され方向性に欠けていた。
ポンド は、英国の格下げが回避できる見通し、との英紙の報道が好感された。

NY市場では、円買いの動きが強まった。
日本時間午前1時のロンドン・フィキシングにかけて実需が入ったとの観測があった。
急速な動きにドル円はストップ を巻き込んで一時91円台に下落、クロス円もユーロ円が133円台半ばまで下落した。
特に円買いを誘発する材料も無かったが、原油が伸び悩み、株式市場で はハイテク株が下落するなど、市場はポジション調整を誘いやすい雰囲気があった。
ドルも軟調に推移し、ユーロドルは1.45台に上昇した。
先週末の弱い雇 用統計で米早期利上げ観測が後退した流れが続いた。
ただ、ドルカナダは1.03台へと上昇、原油安が響いた。


(12日)
東京市場では、ドル円やクロス円が下落後に戻す往来相場だった。
本邦実需などから円買いが持ち込まれた後は、中国の政府系ファンド当局者の発言が手がかり となり、ドル円やクロス円は反発した。
中国の政府系ファンド当局者は「円は引き続き下落する見通し」、「米中はともに下半期に利上げする可能性」、「ドル は底を打った」などと述べた。
ただ、一連の発言は個人的なものとされた。

ドル円は92円をめぐる上下動だった。
ユーロ円は132円台後半から133円台後 半、ポンド円は147円台後半から148円台半ばでの振幅だった。
ドルは全般に軟調で、ユーロドルは1.45台前半から1.44台半ばへ、豪ドル/ドルは 0.93近辺から0.92台前半へと下落した。
豪ドルにとっては豪住宅ローン承認件数が弱かったことがマイナス材料だった。

ロンドン市場では、円高圧力が強まった。
欧州株が軟調に推移したことや、中国人民銀行が預金準備率の引き上げを発表したことがリスク回避色を強めた。
ドル 円は序盤に92円を割り込むと欧州株の軟調推移をにらみながら91円台後半で揉み合った。
その後、中国人民銀行の引き締め措置の発表で91円台半ばまで下 押しした。
クロス円も売り圧力が継続し、ユーロ円は133円台半ばから132円台半ばへ、豪ドル円は85円台後半から84円台半ばへと値を下げた。
ドル相 場もリスク回避色が強まり、ドル買いが強まった。
ユーロドルは1.45周辺での振幅から1.44台後半へと水準を下げた。
特に動きが堅調だったのが豪ドル /ドルで、0.93近辺から0.92近辺へと大幅に売られた。
ドルカナダも1.03台前半から1.03台後半へと上昇した。

NY市場でも円買いが強まった。
ドル円は91円を割り込み、一時90.75近辺まで下落。
ユーロ円も一時131.70近辺まで大幅な下落となった。
引き続 き中国人民銀行による預金準備率の引き上げ発表が影響した。
商品市場や株式市場が下落するなど、このところのリスクポジションの巻き戻しが各市場で強ま り、為替市場では円安期待から堅調な動きを続けていたドル円、クロス円に大幅な調整の動きが出た。
ユーロドルは1.45台半ばへと上昇した後は、1.45 近辺へと押し戻され、上値が重かった。
前週から話題になっているギリシャ財政問題がユーロにとっては引き続き悪材料となっていた。


(13日)
東京市場は、円相場が仲値公示を挟んでの上下動だった。
ドル円は91円挟み、ユーロ円は131円台半ばから132円台前半での振幅だった。
プロッサー・ フィラデルフィア連銀総裁の発言を受けて一時ドル買いの反応が見られた。
ユーロドルは1.45近辺から1.44台半ばへと下落した。
ただ、下値ではソブリ ン系の買い観測もあった。
フィラデルフィア連銀総裁は「失業率が受け入れられる水準になる前に利上げしなければならない」、「今後2~5年間のインフレ見 通しに相当な不確実性がある」などと述べた。
一方、ポンドは堅調に推移。ポンドドルは1.61台半ばから1.62近辺へと上昇した。
センタンス英中銀委員 の利上げ検討発言がポンド買い材料になったとの指摘があった。

ロンドン市場では、欧州株が下げ渋ったことからリスク回避色が薄れ、ドル安、円安の流れになった。
序盤はポンド、中盤にかけてはユーロの堅調な動きが目 立った。
ドル円は91円近辺から緩やかに水準を上げて91.50レベルまで上昇。
クロス円も買われた。
ポンド円は147円台前半から148円台半ばへ、豪 ドル円は84円近辺から84円台後半へ、カナダ円は87円台後半から88円台前半へと上昇し、それぞれ東京市場からの高値を更新した。
ポンドや豪ドルは対 ドルでも堅調に推移した。
欧州株で昨日からの連鎖的な株安の流れが落ち着いたことが、ドル売り・円売りへとつながった。
リスクに敏感な豪ドルも堅調だっ た。
欧州通貨はクロス取引でまちまちの動きをみせたが、ポンドもユーロも堅調地合いが続いた。
スイスフランが売られる場面があったが、スイス中銀の介入観 測は特段みられなかった。

NY市場では、円売りが優勢だった。
序盤は原油や株式が軟調に推移したことからリスク回避的な円買いがみられたが、次第に株式市場が下げ渋ったことで円売 りへと転じた。
ドル円は91円台半ばへ、ポンド円は149円近辺へと水準を上げた。
ただ、ユーロ円は132円台後半から前半へと売りが優勢だった。
ユーロ ドルは1.4580レベルへと高値を伸ばしたあとは、1.45挟みの振幅へと落ち着いた。
ギリシャの財政赤字問題が引き続き上昇を鈍らせる材料だった。
ま た、原油先物が在庫増をうけて下落、資源国通貨が揺れた。
豪ドルの上値が押さえられる一方で、カナダドルは比較的堅調とまちまちの反応だった。
豪ドル/ド ルは一時0.92割れ、一方、ドルカナダは1.02台へと軟化した。


(14日)
東京市場では豪ドル主導でドル安・円安の動きとなった。
この日発表された豪雇用統計で雇用者数の増加幅が市場予想を上回ったほか失業率も低下した。
雇用者 数が4ヶ月連続で増加、失業率は2009年4月以来の低水準となった。
市場では2月の豪追加利上げの確率が上昇したとして、豪ドルに買いが集まった。
豪ド ル/ドルは0.92台前半から0.93台乗せへ、豪ドル円は84円近辺から85円台乗せへと上伸した。
その他の通貨への影響はドル安よりも円安が目立ち、 ドル円も91円台前半から後半へと堅調に推移した。ユーロドルは1.45近辺での推移だった。
朝方発表された日本の弱い機械受注やみずほFGの増資報道 は、円買いの手がかりとはならなかった。

ロンドン市場は、円売りが優勢だった。
また、NY市場の参加を控えて対ユーロなどでドルが買い戻された。
ただ、いずれも値動きは限定的なものに留まってい る。
ドル円は91.70レベルから一時92.05レベルまで上昇した。
円安の動きを牽引したのが豪ドル円とポンド円。豪ドル円は85円台前半から85円台 後半へと上昇した。
東京タイムに発表された豪雇用統計が予想以上に強い結果だったことが好感された。
また、欧州通貨でもポンド円が149円台前半から 150円近辺まで買われた。
欧州株がプラス圏での推移となったことで、リスク回避色が後退、円安へとつながった。
ただ、値動きの幅は比較的小さく、次第に 上げ幅を消す動きもみられた。
ドル全般には買い戻しが優勢だった。
ECB政策金利は予想通り現行の1.00%に据え置かれた。
特に反応もなく、NYタイム の米小売売上高やトリシェECB総裁会見を控えての調整ムードが支配的だった。

NY市場は、円買いの動きが強まった。
この日発表になった米小売売上高が予想外のマイナスとなったことや、新規失業保険申請件数も弱い結果だったことか ら、リスク回避色が強まった。
ドル円が下落し、他のクロス円もつれ安となった。
ドル円は一時90円台に下落、ユーロ円も131円台に下落した。
また、弱い 米経済指標や米30年債入札が好調だったことで、米長期金利が低下、ドル売りを誘った。
ドルカナダは原油安にもかからわず下落、1.02台前半と3ヶ月ぶ りの安値水準で取引された。
一方、ユーロは軟調でトリシェECB総裁会見が弱いトーンだったことで積極的な買いは手控えられていた。ユーロドルは1.45 近辺に落ち着いた。

(15日)
東京市場では、ユーロ主導での円高・ドル高だった。
メルケル独首相の辞任の噂がひろがり、ユーロ売りの手がかりとなった。
昨日の海外市場から短期筋の売買 が活発化しているとの指摘もあり、ユーロ安の流れが加速した。
ユーロポンドは0.8810レベルと09年9月15日以来の安値をつけた。
ユーロドルは 1.44台前半と、東京市場の高値から100ポイント程度下落した。
ユーロ円は132円台前半から131円台前半へと下げた。
豪ウエストパック銀行による サムライ債の発行条件決定は材料視されなかった。
また、閣議後に菅財務相が会見を行ったものの円相場についてのコメントは控えられた。
ドル円はユーロ円の 下落につれて上値が重かったが、91円挟みの揉み合いへと落ち着いた。

ロンドン市場は、序盤から円買いの動きが広がったが、NY勢の参加を控えて巻き戻しの動きもみられた。
ドル円は91円を割り込むと一時90.60レベルま で下落した。
クロス円は、ユーロ円主導で下落。
ユーロ円は131円台半ばから130円台前半まで軟化した。
ポンド円は148円台半ばから147円台前半へ と下げた。
しかし、米JPモルガンの決算を控えて巻き戻しの動きがみられた。
ドル円は91円台乗せ、ユーロ円131円近辺、ポンド円148円台前半へと戻 す場面があった。
NY市場での一連の米経済指標の発表を控えていることや、米国の三連休を控えていることで短期ポジションには調整が入り易い状況となって いた。

NY市場は市場全体にリスク回避の動きが強まり、円相場は後半に円買いの動きが強まった。
この日発表になったミシガン大消費者信頼感指数が弱い内容だった ことや、JPモルガンの決算内容が嫌気された。
株式市場でダウ平均の下げ幅が一時150ドル近くまで下落したことや、原油も77ドル台まで一時下落する 中、利益確定の動きが強まっている。
ドル円はロンドン時間に91円台まで戻していたものの、結局、90円台に戻し、ユーロ円や資源国通貨も下落した。



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